FX 3

毒を抜いてフグを食べる

資産運用する上では若干リスクが大きいと思うFXですが、私も少しだけ利用しています。私のやり方を参考までにご紹介すると、「レバレッジ1倍」で利用しています。

~ レバレッジをかけないFX ~

通常、FXで利用するコースは「レバレッジ10倍」などのコースがあります。これは、たとえばFX業者の口座に100万円入金したとすると、その証拠金の10倍の1,000万円分の取引が行えるコースということです。これがどれだけ危険かは「FX 1」(1は付いていませんが・・)を読んで下さい。)に書いたとおりです。1,000万円でドルを買ったときの利益、損失が返ってきます。とっても危険ですね。

そこで、100万円を証拠金として差し出したら、そのうち10万円分だけ使って、100万円分のドルを買うのです。残りの90万円は使いません。これだと100万円で100万円分のドルを買ったことと同じです。すなわち、レバレッジが効いていない、「1倍コース」になります。

なんでわざわざそんなことをするか。これだと為替リスクが100万円のドル預金と同じだからです。自分の手元から100万円払った、(10万円だけ使って)100万円で買ったドルの為替損益を享受する。為替変動によるリスクは100万円分の外貨預金と同じになります。

~ レバレッジ1倍 ≒ 外貨預金? ~

ではなぜFXの特徴であるレバレッジを捨てて、外貨預金と同じことをするのか。外貨預金の利息より、FXの利息(正確にはスワップポイント)の方が高いからです(たぶん)。FXならいつでも売却できる、ということは外貨預金(普通預金)と同じ流動性でありながら、それよりも高い利息を狙う。外貨預金(定期預金)であれば期間によっては金利が高くなりますが、何年間も資金がロックされてしまう。FXと外貨預金のいいとこ取りのような気がしませんか?

私がこの方法に気づいたのは、誰に教えられたわけでも何を読んだわけでもなく、全く自分一人で考えつきました。当時(20年以上前)、いろいろ資産運用の本を読みましたが、レバレッジ1倍のやり方を書いた本はありませんでした。その後何年かして、このやり方を書いてある本を読んだときには「ああ、この作者は僕と同じことを考えるんだ。さすがに本を書く人はなかなか賢いなあ。」と感心したものです。

ただし、今(R4)は大変な円安です。今外貨建で資産を持つということは、円高に振れたときに大変なリスクを被ります。これから更に円安が進むなら超ラッキーですが、このやり方も為替相場がもう少し落ち着いてからにしたほうが安全だと思います。