外貨預金

~ 今から始めるのはちょっと・・・ ~

要するに、円以外の預金です。

一昔前は結構流行った気がするのですが、最近はどうも・・・というのが私の正直な感想です。理由はひとつ、各国通貨の金利が低くなってきたから。米ドル以外では比較的メジャーであった豪ドルでは、昔はそれなりに利率が高かったのですが、オーストラリアでの金利がどんどん下がってきたので、結果、商品としての外貨預金の利率も低くなってきたのです。その他の通貨、たとえばユーロなども概ね同じような状況です。

今では1年ものの定期で米ドル、豪ドルとも1%強というところ。普通預金では豪ドルなんて0.1%(住信SBI)。今後、各国の金利が上がってくればこれらの商品の利率も上がってくるでしょうが、今買うのは正直どうでしょうか。外貨を買うとき(円に戻すときも)に手数料がかかるので、この利率では・・・

さらに、為替レートの影響を受けます。円→外貨にするときは円安だと不利になり、保有している場合は円高になると目減りします。要するに相場の変動ではなく、為替の変動を色々考える必要があるため、結構難しいのです。利率が高ければ、多少為替相場が不利になってもカバーできます。そこが「安全性」になるのですが、利率が低いとリスクが高いと言わざるを得ません。

たとえば、1ドル=100円のときに1万ドルを買うと、100万円かかります。この利率が5%だとすると、税引前で5万円の利息がもらえます。このとき、1ドル=95円と円高が進むと、ドル預金の評価額は95万円となり、利息の5万円を考慮すればトントン、言い方を変えれば利息分が為替レートの影響で吹き飛ぶことになります。「為替相場が不利になってもカバーできる」というのはこういうことです。だから利率が低いと少し円高に振れるとたちまち評価損になってしまうのです。

ちなみに私は外貨預金は「今は」持っていません。もう少し利率がよかった時代に少し持っていたことはありましたが、いつのまにか処分していました。利率が高くなってきたら検討しましょう。