なぜ、資産運用か?

古き良き時代は終わってしまったからです。

~ すこし前は、何も考えなくてもよかった ~

今から20年ぐらい前のこと。お酒の席で、まだ20代だった私に上役が言いました。

「株なんかから足を洗って、真面目に仕事をしろ。」

彼は私が株をやっていることは知っていましたが、私は別に仕事中に株取引をやったことは一度もありませんし、職場で株の雑誌を読んだりしたこともありません。つまり上役は、私が株をやって仕事をおろそかにしていることを咎めたわけではなく、単に株式投資を胡散臭いものと考えていたのでしょう。彼はその当時結構な歳でしたから今はとっくに退職しているでしょうが、彼の生きてきた時代の感覚では、株は「足を洗うもの」だったのでしょう。

彼や、私(今年50歳)の親の年代は、ただ真面目に仕事をすればよかったのです。そうすれば給料は増える。コツコツと貯金すれば利息でどんどん増える。退職金もそれなりにもらえて、年金も十分。老後の生活は安泰です。そのような時代であれば、株式投資などする必要はなかったのです。

今から30年ほど前、いわゆるバブルの時代には、銀行の定期預金の金利は6%ぐらいだったそうです。これは元本が10年でほぼ倍になる水準です。こんな金利なら、株なんかやらなくても貯金だけで十分な財産を作ることが可能でした。でも時代は変わってしまったのです。

~ 全ては自分の生活のため ~

今の時代は、真面目に仕事をしても給料は増えない。コツコツ貯金しても利息はゼロ。退職金も大分減ってきて、年金もいくら貰えるかわからない・・・こうなってしまっては、老後の資金は自分でなんとかしなければなりません。私のかつての上役や親のように、真面目に仕事をするだけでは老後の生活が安泰ではない時代になってしまったのです。

ところが、古き良き時代の親たちを見て育った我々の世代は、資産運用というものを知りません。見て覚える機会もなく、また誰も教えてくれなかったのだから仕方ありません。みんな、漠然と不安なんだけど何をしていいかわからない、そんな状況ではないかと思うのです。

ですが、やらなければならないのです。偉い政治家の方々がなんとかしてくれるって?そんな幻想を抱くのはやめましょう。何もせずにいても、状況は絶対に良くなりません。自分の生活は自分で何とかするしかないのです。