定期積立について 4

さわかみファンド

その昔、「さわかみファンド」という投資信託がありました(今もありますけど)。本格的な長期運用向けの投資信託として一時名を馳せました。これは直販のみで、証券会社からは変えません。販売・運用会社である「さわかみ投信株式会社」に口座を作り、毎月の積立で定額を購入する投資信託でした。私もこれを購入していました。

私が購入していた期間は正確な記録が残ってないのですが、資産状況を集計しているデータを見ると、ある時点での評価額と、評価額がゼロになった時期(すべて売却した時期)の記録があります。積立額は毎月1万円でしたから、これらから推定するとおおよそ2002年頃から2012年頃まで定期積立・保有していたものと思われます。

さて1980年頃からの日経平均のグラフを見ると、1990年頃に山(いわゆるバブル)があり、それから2013年頃まで概ね右下がりです。私がこのファンドを購入していた期間を見ると、2007年頃に少し上がっていますが、だいたい右下がりの期間なのがわかると思います。さわかみ投信の基準価格を調べてみると、概ね2007年頃に山があり、その後2012年頃まで、基準価格が1万円を割ったいる期間があるのがわかると思います。

私はこの一番安い時期に売っていますので、具体的には覚えていませんが、評価額としてはマイナスだったような気がします。10年近くも保有して、大した結果が出なかったと落胆した記憶があります。今のさわかみファンドの基準価格は3万円近くになっていますので、ずっと持っておけば大成功でした。

運用期間は永遠ではありません

なぜよりによってそのタイミングで売ったのかといえば、家を買う資金が必要になったからです。

確かにさわかみファンドは長期投資としては成功しています。しかしそれは「ずっと運用していれば」という条件があります。運用会社はいつまでも運用できますが、我々が運用できる期間には限りがあります。お金が必要になったときには取り崩す必要があるのです。私の場合はそれが家の購入であり、それが悪いタイミングになってしまったということです。

つみたてNISAも同じ。あらゆる金融商品について、完全なものなんて無いのです。ここ10年ほどは、株価的には概ねいい期間だったと思います。しかし株価が下がりだしたときにどうなるか、ということはよく考えておくべきことだと思います。