保険について

 お金があれば、保険はいらない ~

20年も前は、昼休みになると職場に保険の外交さんがウロウロして、そのへんの職員に営業をかけていたものです。今は職場のセキュリティが厳しくなったためか、彼女らの姿を職場で見かけることは滅多になくなってしまいましたが、私はうっとおしくてたまりませんでした。だって休んでいるのに保険に勧誘されるのですから。

保険は、今も昔も「金銭の補填」が主たる目的です。要するに、怪我をしたり死んだりして仕事ができなくなったときに、その生活費もしくは治療費を補填して生活資金へのダメージを減らすということが保険の意義なのです。もっとシンプルに言うと、お金をもらえるだけなのです。病気で目が見えなくなった、事故で足を切断した、そんなときに新しい目をつけてくれたり、足が生えてきたりするものではないのです。

ということは、お金が十分あれば保険は必要ないということです。

~ お金があれば、外交さんもあきらめる ~

外交さんに営業をかけられた時、要らないと言うと「健康に自信があるのですか?」と反撃するのは彼女らのセオリーです。どんな病気にもかからない自信なんて誰にもありませんし、そんなことわかりません。ここでモゴモゴ答えると「(特定の)病気にかかったら大変ですよ。」と脅しをかけてくるのです。

私が思うに、起こるかもしれない可能性を考えるのなら、北朝鮮のミサイルが近所に着弾したり、隕石が落ちてくることだってありえます。ならばシェルターを準備して備えますか?そんなことほぼ起こらないと思うから、なんの備えもしないでしょう?ならば、それらより多少可能性は高いかもしれませんが、聞いたこともないような難病にかかる可能性も低いのですから、保険なんか要らないのです。

私は「健康に自信があるのですか?」と聞かれれば、「いえ、お金持ってますから。」と答えていました。するとほとんどの外交さんは去っていきました。金銭の補填である保険は、お金を持っている人には不要だからです。(過去に一人だけ、金持ってるからいらないと答えると、「保険は互助の機能もあるのです。お互いに助け合ってナントカカントカ」という馬鹿なことを言い出した人がいたので無視したことがあります。保険の意義は?という試験問題の答えとしては正解でも、個人が自分の保険を考えるときに互助なんて考えるわけがない。こんな人から保険の話なんか聞いてはいけません。騙されるだけです。)

~ 不要な保険は見直しましょう ~

私は今まで、生命保険にも傷害保険にも入ったことはありません。貯蓄で十分賄えると思っているからです。支出を見直す重要性を以前書きましたが、保険の見直しはとても重要だと思います。若い頃、外交さんの口車に乗って入ってしまった保険がある方は、一度見直してみてはどうでしょうか?たとえば子供がいない家庭の場合(独身も含む)、生命保険は要りません。夫婦どちらかが死んでも、もう片方が働けば生活できるからです。独身の場合はそもそも死んでお金を渡す相手がいません。生命保険は、年老いた両親に仕送りしている独身者とか、小さな子供がいて働きに行けない奥さんとか、そういう人がいる場合に必要になるものなのです。傷害保険は、怪我が治るまでの治療費を出すほどの蓄えがないような場合に必要なのですが、注意すればある程度怪我は回避できるはずです。保険金を払う代わりに貯蓄すればいいのです。多くの人にとって、貯蓄と掛け捨て型の保険で十分ではないでしょうか。

かなり昔になりますが、大手の保険会社の、新入社員が「ぼく、社会人になったから保険に入ったよ!」両親「うん、お前も一人前だな。」みたいなテレビCMを見た記憶があるのですが、社会人になったからといって保険に入る必要など全くありません。

不要なら、解約しましょう。