株の買い方 3

株の売買は、ある意味ババ抜きと同じ

~株が上がる理由~

株価がなぜ上がるのか、考えたことがあるでしょうか?

売る人と買う人がいるからです。具体的に言うと、ある人が1,000円で買った。別の人が「1,100円で売ってくれ」と言うのでその人に売った。また別の人が「私は1,200円出すから売ってくれ」と言うので、その買った人はまた売った。これを繰り返して株価は上がっていくのです。要するに、もっと高くても買うという人がいるから株価は上がるのです。実際の取引は相対取引ではないので自分が売り買いする相手は見えませんが、証券会社のHPで「板情報」を表示すると、生々しい取引の状況を見ることができます。

さて、株式市場に参加している人たちのレベルは様々です。以下のようなグループがあるとしましょう。

A:すごく上手い人達。プロの相場師みたいな人、もしくは機関の運用担当など。
B:それなりの経験者。まあまあ運用がうまく行っている人。
C:その他大勢の人達。あまり真剣に株に取り組んでいるわけでもない人。
D:最も下手な人達。株を始めたばかりのズブの初心者。

チャートが下向きだとして。最初に独自の判断、もしくは絶妙な情報分析によりAの人達が株を買い始めます。なんとなく株価は底を打ち、上がり始めるかもしれません。それを見てBの人達が果敢に?買い始めます。Bの人達はそれなりの経験があるので、判断が早いのです。チャートは上向きになり、なかなか「いい感じ」になってきます。するといよいよCの人達が買い始めます。上がっていく株価を見て、乗り遅れまいと買ってくるのです。ここに来て株価はますます上がります。

そしてついに、Dの人達が買います。株が上がっているとテレビのニュースで見て、それなら自分もやってみるかと買っていきます。株価は更に上がります。みんなハッピーです。

~そしてついに、その時が・・・~

では、その次に買うのは誰でしょう?一番下手なDの人達が買って、その後に買ってくれる人はいるでしょうか?後に続く人がいないので、株価は天井となります。後は・・・落ちるだけです。上がるときと逆に、Aの人達がこの頃から売っていきます。

実際に株価が上がってくると、民放の朝の情報番組でそんなトピックスが取り上げられるのです。私の経験では、そうなってくるとそろそろ天井が近いのです。信じられないことに、本当にそんなテレビを見て株を買う人達がいるのです。

朝食のとき、あるいは身支度の間、テレビをつけている人も多いと思いますが、私は最近はNHKしか見ません。民放の朝の情報番組はあまりに低俗で見る気にならないからです。そんなバラエティー崩れの番組で、いつもは相場の事を考えてもいなさそうな芸能人気取りのキャスターが伝えるニュースは、それを見て喜ぶ人達向けに作られているのです。つまり、株価が上がっているときに「めちゃくちゃ上がっています!」って大騒ぎするほうが見ている人は喜ぶのです。逆にそんなときに「上がりすぎです。気をつけましょう。」なんて真面目に行っても誰も嬉しくないのです。その見ている人達は、Dの人達なのです。

この記事が皆さまの参考になればと思います。くれぐれも、株価が噴いているときに買ってはいけません。