2024年から新NISAが始まるということで、いろいろな記事を目にするようになってきました。「MONEY PLUS」というところが「新NISAを控えるいま、始めるならつみたてNISAと一般NISAどっちがよい?」という記事を出していました。2023年に始めるとしたら、どっちがいいか?という内容です。
この手の記事は、どこかから金もらっているんじゃないか?と疑いたくなるほどつみたてNISAを勧めてきます。というか一般NISAを勧める記事を読んだことは(たぶん)ありません。そういう大人の事情はあるにせよ、私なら断然一般NISAを勧めます。
この記事がつみたてNISAを勧める理由は3つ。
理由1.非課税で投資できる金額が増やせる
今のNISAで保有している資産は、新NISAとは別で(今の非課税期間の間は)保有しておけるそうです。つまり新NISAのアッパー1,800万円とは別に、今のNISAを非課税で持っておけるということ。へー、それは正直知りませんでした。すると私の場合は一般NISAの枠が(ロールオーバーですでにパンパンなので追加できないのですが)新NISAとは別に持っておけるわけだ。なるほど。これは一つ賢くなりました。
で、2023年からつみたてNISAを始めるとすると、最大で40万円を20年間持っておけるので、保有期間を長く取れば元割れのリスクも少なくなるのでつみたてNISAだ、という理屈。その40万円を20年持っていたとして、いくらになるんだろう?そしてその利益にかかる20%の税金分がメリットなわけだが、倍になったとしても8万円。長い期間を取れば有利なのは認めますが、新規で始めるなら、初期投資の額はある程度大きくなければ、結果的に大きく増やすことはできません。残念ながら投資はそういうものです。
理由2.複利効果が活かせる
要するに、長く期間を取れば取るほど複利が効いて大きく増える、ということ。それはそのとおり、間違いありません。でもそれで何故つみたてNISA?一般NISAでも全く同じことが言えます。複利の効果を言うならば、初期投資額を大きくしたほうが全然有利なはず。
理由3.ドルコスト平均法
でた。初心者をだますこの理論。ドルコスト平均法が有効だとすれば、相場が持ち合いの状態の時だと思います。ただしこの記事には、「右肩上がりで値上がりを続ける商品があるならば、一括購入したほうが高い利益を得られます」とも書かれていて、そこは良心的です。しかし、「その後上がるか下がるかはわからない」のでドルコスト平均法でコツコツ投資した方がいい、という理屈。それがつみたてNISAの結論になるのがおかしい。時間的に分散してリスクを下げるということは非常に有効だと思いますが、一般NISAで購入時期を分けても同じことです。自分でうねりを読むように努力すれば相場の勉強にもなります。定期積立ではなんの経験値も得られません。
以上、要は私がつみたてNISAが嫌いだからなのかもしれませんが、私としては今から始めるなら一般NISAを勧めます。どうしても定期定額にこだわるなら、自分で額と日を決めてスポットで買えばいいだけのこと。そして安くなってきたと思うところで買う努力をすることによって、投資というものは上達していくのだと思っています。